卒寿のお祝いとは?
卒寿(そつじゅ)とは、90歳の長寿を祝うお祝いのことです。還暦(60歳)や米寿(88歳)などと同じく、長寿をお祝いする「賀寿(がじゅ)」の一つに数えられます。名前の由来は漢字の「卒」の略字である「卆(そつ)」にあります。この字を上下に分けると「九」と「十」になり、組み合わせると「90」に見えることから、90歳のお祝いを卒寿と呼ぶようになりました。ユニークなことに「鳩寿(きゅうじゅ)」とも呼ばれる場合があり、こちらは漢字の「鳩」に「九」が含まれることに由来しています。いずれにせよ、90歳まで長生きされたことを家族や周囲が感謝し、お祝いする大切な節目になります。
かつて長寿祝いは、本人やその家族が親戚や友人を招いて催すものでしたが、近年ではお祝いされる本人よりも周りの人が主催するのが一般的です。特に卒寿のお祝いは、**子供(息子・娘)**が中心となって準備するケースが多いでしょう。お父さん・お母さんが卒寿を迎える場合、子供世代が主体となって計画を立て、日程や内容を決めるのが一般的です。その際、孫世代も協力すると心強いです。インターネット予約やビデオメッセージの編集などデジタル面は若い世代が手伝い、お孫さんが主導する場面も増えています。
もちろん親族一同で協力してお祝いを企画するのも素敵な方法です。兄弟姉妹や親戚が集まって準備すれば、家族の結束も感じられるでしょう。また、知人や友人がお祝いしてくれる場合もあります。卒寿祝いは家族が主催するのが一般的ですが、場合によっては古くからの友人同士で集まってお祝いすることも珍しくありません。その場合は、まず家族の予定を優先し、スケジュールを調整してから日取りを決めると良いでしょう。家族でのお祝いとは別に、友人同士でもお祝いの機会を設ければ、本人にとってより多くの思い出深い時間になるはずです。
卒寿のお祝いの時期に厳密な決まりはありません。昔は数え年90歳(満年齢89歳)の年に祝う地域もありましたが、現代では満年齢の90歳の誕生日に行うのが一般的です。ご本人と家族の都合が合えば、数え年でも満年齢でもどちらでもかまいませんが、「できれば少しでも若いうち(体力のあるうち)にお祝いしてあげたい」という考えから、早めに祝う傾向もあります。実際、一生に一度の節目なので、誕生日当日や敬老の日などに行うのがよいとされていますが、正月やお盆、ゴールデンウィークなど皆が集まりやすい日を選ぶのも一案です。真夏や真冬の移動が負担になる時期は避け、何より本人の体調を第一に考えて日程を決めましょう。
家族で祝う卒寿のお祝いプラン
まずは家族だけで行うお祝いプランです。身近な家族と過ごす卒寿祝いは、本人にとって最もリラックスできるひとときになります。ここでは、自宅でのんびりお祝いする方法から、ちょっと特別な外出プランまで、家族向けのアイデアをご紹介します。
自宅でのお祝い(食事会・プレゼント・ビデオメッセージ)
ご高齢の方にとって一番安心なのは、自宅でゆったりとお祝いする方法です。自宅での卒寿祝いは移動の負担がなく、いつものくつろいだ環境で過ごせるため、特に高齢の方には最適です。家族団らんの中、気兼ねなくゆっくりと食事や会話を楽しめるでしょう。
具体的には、家族が集まってお祝いの食事会を開きます。お母さん・お父さんの好物を取り入れた手料理や仕出しのお弁当などを囲み、昔話に花を咲かせながら楽しい時間を過ごしましょう。ケーキに「卒寿おめでとう」のメッセージを添えてみんなでお祝いするのも定番ですが、高齢で甘いものを控えている場合は果物中心のデザートにするなど、健康に配慮したメニューにすると安心です。
自宅でのお祝いなら、プレゼントを渡すタイミングも自由です。食事の後にゆっくりプレゼントを手渡しし、感謝の気持ちを伝えましょう。プレゼントは後述するアイデアを参考に、実用的なものや心に残る品を選んでください。
また、自宅だからこそできる演出として、ビデオメッセージの上映があります。遠方に住んでいて来られないお孫さんやひ孫さん、または親しい方々から事前にお祝いメッセージ動画を集めておき、テレビやプロジェクターで本人に見せてあげましょう。「○○おばあちゃん、卒寿おめでとう!」と画面越しでも顔を見せて声をかけてもらえれば、ご本人もきっと喜ばれます。最近ではオンラインでビデオ通話をつないで、その場にいない家族もオンライン参加することもできます。画面越しとはいえ、みんなでお祝いの言葉をかければ、離れていても心が通い合う温かな時間になります。
レストランや料亭でのお祝い
自宅以外で少し特別感を演出したい場合は、近場のレストランや料亭でお祝いの食事会を開くのも喜ばれます。プロの美味しい料理でもてなしてもらえば、お父さん・お母さんにとって非日常の思い出になるでしょう。最近では、長寿祝い向けの特別プランやコース料理を用意しているお店も多いので、事前に問い合わせてみると安心です。
お店を選ぶ際のポイントは、移動の負担をできるだけ減らすことです。車で短時間で行ける距離にある店を選び、必要に応じて車椅子や送迎サービスを手配しましょう。また、個室があるお店だと周りに気兼ねなくゆっくり過ごせるのでおすすめです。例えば和食処の個室や、小さなお座敷のある料亭なら、家族だけの空間で落ち着いてお祝いできます。店側に相談すれば、「卒寿おめでとう」のケーキ持ち込みや、ちゃんちゃんこ(後述の紫のベスト)の貸し出しなどに対応してくれる場合もあります。事前準備として、席に名前入りのメッセージカードを用意したり、写真を飾ったりして、席についた瞬間からお祝いの雰囲気を演出するのも良いでしょう。
レストランでのお祝いは、美味しい料理とともにサービスを受けられるので主催側の負担も軽減できます。ただしご本人が長時間の外出に耐えられるかを考慮し、体調に無理のない範囲で計画してください。高齢で外食が難しい場合は、レストランの出前や仕出しを利用し、自宅で「名店の味」を楽しむ方法もあります。柔軟に検討しましょう。
卒寿記念旅行(国内・海外・温泉旅行・クルーズなど)
旅行をプレゼントして、卒寿の思い出作りをするご家族もいます。元気とはいえ90歳ですから、遠出をする場合は無理のないプランにすることが大前提ですが、上手に計画すれば素敵な旅行になります。行き先は、国内の温泉旅行や景勝地巡りが人気です。温泉旅館でゆっくり過ごすプランなら、移動も比較的楽で、みんなでくつろぎながらお祝いできます。温泉にゆっくり浸かれば日頃の疲れも癒やされ、ちょっとした旅行気分が味わえます。
最近は長寿祝いプランを用意した宿も多く、還暦や米寿と同様に卒寿プランがある旅館・ホテルでは、記念撮影用のちゃんちゃんこや帽子を無料貸出してくれるところもあります。宴会でお祝い膳を囲んだあと、そのまま宿泊できるので時間を気にせず盛大にお祝いできるのが利点です。「普段は各地にいる親族が集まることが一番の贈り物です。皆で盛大にお祝いしましょう」という旅館もあるほどで、旅行自体が何よりのプレゼントになるでしょう。
もしご本人が「一度○○に行ってみたい」と希望している場所があれば、可能な範囲で実現させてあげたいものです。思い出の地(例えば故郷や新婚旅行で行った場所など)を訪ねるプチ旅行は、特別な体験になります。家族がサポートすれば旅行も決して難しくありません。移動中は車椅子を用意したり、こまめに休憩を挟んだりして、体に負担をかけないスケジュールを組みましょう。
海外旅行やクルーズ旅行のように大掛かりな旅は、ご本人の体調次第ではありますが、興味があれば検討しても良いでしょう。特にクルーズ旅行は移動の負担が少なく船上でゆったり過ごせるため、シニアにはおすすめとされています。重い荷物を持ち歩いたり慌ただしく宿を変えたりする必要がなく、船内で美味しい食事やイベントを楽しんでいるうちに次の寄港地に着いているという具合で、知らない土地への不安も少ないです。実際に三世代でクルーズ旅行をして卒寿を祝った例もあり、「潮風に吹かれながら家族で過ごす時間が最高の思い出になった」という声もあります。旅行をプレゼントする場合は、必ず主治医などに相談し、ご本人の健康状態に合ったプランか確認してください。無理のない範囲で、安全で楽しい旅程を組むことが大切です。
家族写真撮影やアルバム作成
卒寿という節目を形に残すなら、家族みんなで記念写真を撮るのがおすすめです。プロのカメラマンに依頼して写真館で撮影すれば、晴れ着やちゃんちゃんこを着て本格的な家族写真を残せます。最近は出張撮影サービスもあるので、自宅や思い出の場所にカメラマンに来てもらい、自然な笑顔の写真を撮ってもらうのも良いでしょう。撮った写真は素敵なアルバムにまとめたり、大きく引き伸ばして額装すれば、後日改めてプレゼントできます。90歳まで家族みんなで元気に迎えられた奇跡の一枚は、一生の宝物になるはずです。
また、思い出のアルバムを作成するのも喜ばれるアイデアです。これまでの人生の歩みを振り返るような写真アルバムを用意してみましょう。若い頃の写真や子供・孫たちとの写真、趣味に打ち込んでいた頃の写真などを集めて、一冊のアルバムに仕立てます。ページをめくるごとに「ああ、こんな時代もあったね」と懐かしい思い出話に花が咲き、自然と笑顔になれるでしょう。最近はスキャナーで昔の写真をデータ化してスライドショーや動画を作ることもできます。パソコンやテレビ画面で上映すれば、ご本人だけでなく家族みんなで思い出を共有できます。アルバムやスライドショーを見る時間は、お祝いの席をより感動的なものにしてくれるはずです。
アルバム作りに家族が協力するのも素敵です。例えば子や孫がそれぞれお気に入りの写真とメッセージを書いたページを担当し、手作りのアルバムを完成させれば世界に一つだけの贈り物になります。最後のページには当日の集合写真を追加し、卒寿祝いの日が新たな1ページとして刻まれるようにすると良い記念になります。
親族で祝う卒寿のお祝いプラン
次に、親族一同で盛大にお祝いするプランです。息子・娘だけでなく、兄弟姉妹や甥姪、さらに孫やひ孫まで含めた大勢でのお祝いは、にぎやかで思い出深いものになります。ここでは、親族が集まる大規模なお祝いのポイントや、宿泊を伴うお祝い、さらには地域ならではの伝統的な祝い方についてご紹介します。
親族一同が集まる大規模なお祝い
親族が多い場合は、親族一同が集まるお祝い会を企画すると良いでしょう。普段なかなか一堂に会する機会がない親戚たちも、「○○さんの卒寿」となればぜひ駆けつけたいと思うものです。皆で日程を調整し、できる限り多くの親族が参加できる日を選んで集まりましょう。その際、一度に全員の予定を合わせるのは難しいので、いくつか候補日を挙げて親族間で相談すると決まりやすいです。正月やお盆など帰省しやすい時期に合わせるのも一案です。
会場は、自宅に入りきらない場合は広めの会場を手配します。貸切できる個室宴会場や、公民館のホール、料亭の大広間などを利用しましょう。食事会形式にして円卓を囲めば、みんなで顔を見ながらワイワイとお祝いできます。親族が大勢集まること自体が何よりのお祝いであり、「家族が集まることが一番の贈り物」です。普段各地に散らばって暮らしている親族がこの日のために集結する様子に、ご本人も胸が熱くなることでしょう。
大人数のお祝いでは、進行役(司会)を決めておくとスムーズです。ユーモアのある甥御さんやしっかり者の孫世代にお願いして、お祝い会の開会の挨拶や乾杯の音頭を取ってもらいましょう。その後は歓談を中心にしつつ、途中で余興やスピーチの時間を作るのもおすすめです。例えば孫から祖父母へのメッセージ発表、みんなで歌うハッピーバースデー、ケーキ入刀ならぬお祝い餅のカットなど、簡単なイベントを織り交ぜると場が盛り上がります。長寿を称えて三本締めで締めくくるのも良いでしょう。
親族が多い分、プレゼントも重複しがちです。事前に「花束係」「アルバム係」「ケーキ係」など分担を決めておくと、同じものがいくつも集まる心配がありません。また、あまりにも高価な贈り物は本人に気を遣わせてしまう可能性がありますので、複数人でお金を出し合って1つのプレゼントを贈るのも良い方法です。例えば「子供一同から○○をプレゼント」という形にすれば、一人ひとりの負担も軽減できますし、気持ちも伝わりやすくなります。
ホテルや旅館での宿泊を兼ねたお祝い
親族が集まる場合、ホテルや旅館に泊まりがけでお祝いするプランも人気です。温泉旅館などを一棟貸切・フロア貸切して、大宴会と宿泊をセットにすれば、まるで大家族旅行のような贅沢なお祝いになります。会食後はそのまま各自部屋に泊まれるので、遠方から来る親戚も安心ですし、時間を気にせず語り合えるのもメリットです。
旅館やホテルには長寿祝い向けのプランが用意されていることがあります。「還暦プラン」「米寿プラン」などと並んで卒寿祝いプランが設定されていることもありますので、インターネットや旅行代理店で探してみましょう。そうしたプランでは、ちゃんちゃんこや帽子の貸し出しが無料特典で付いていたり、料理におめでたい品(鯛の尾頭付きなど)が含まれていたりと、至れり尽くせりの内容です。旅館によっては記念写真のサービスや、女将さんから記念品の贈呈があるところもあります。
宴会場に紫色や白色の装飾を施し、長寿祝いの雰囲気を演出するのも良いアイデアです。紫は卒寿のテーマカラーであり高貴な色、白は清らかさを表す色で卒寿以降の長寿祝い共通のカラーともされています。これらの色は「長寿のお祝いですよ」というシンボルの役割があり、実際卒寿祝いでは紫や白のちゃんちゃんこを着る風習が昔からあります。旅館のプランに含まれていなければ、家族で紫色のちゃんちゃんこや座布団を持参して、記念撮影の時に着てもらうのも素敵ですね。深い紫のちゃんちゃんこ姿は写真映えもし、ご本人にとっても特別な衣装体験になるでしょう。
宿泊を伴うお祝いは、家族行事と旅行が一体化したイベントです。昼間は観光や温泉を楽しみ、夜にお祝いの宴を開き、翌朝はみんなで朝食…という流れで進めれば、ご本人にとっても親族にとっても忘れられないひとときになります。ただし高齢者にとって慣れない寝具や環境での宿泊は負担になる場合もあります。寝具の硬さや部屋の寒暖差などにも気を配り、可能であればご本人だけでもいつもの枕や寝具を持ち込むなど、安眠できる工夫をしましょう。スタッフにも卒寿のお祝いで来ていることを伝えておくと、何かと配慮してもらえることが多いです。
地域の伝統に沿った祝い方(地域ごとの慣習紹介)
長寿祝いは地域によって習慣や呼び方が異なる場合があります。卒寿についても、土地の風習を取り入れた祝い方をすることで、より意味深いお祝いになるかもしれません。
たとえば、お祝いのタイミングに関して、昔の日本では数え年で行うのが一般的でした。現在は満年齢90歳で祝うことが多いですが、地域によっては今でも「数えで90歳(満89歳)の年」にお祝いするところもあります。また、88歳の米寿祝いを盛大に行う文化が全国的に根強いため、卒寿は米寿からわずか2年後ということもあり、「米寿ほど大々的にしない」という考え方の地域・家庭もあります。米寿で盛大にお祝いしたばかりなので、卒寿は家族だけで簡単に済ませる、といったケースですね。一方で、「90歳まで元気に過ごされたこと自体が素晴らしいこと」として、近年は卒寿もしっかりお祝いするご家庭が増えています。
名称や縁起に関する考え方も地域や本人の考え方で異なります。「卒寿」の「卒」という字は「卒業」や「終了」を連想させるため、「人生を卒業するみたいで縁起が悪い」と気にする方もいらっしゃいます。そのため、「卒寿」という言葉をあえて使わずに「90歳のお祝い」と表現したり、前述の「鳩寿」という雅称で呼んだりする場合もあります。しかし卒寿はあくまで長寿を喜び祝うためのものですので、「人生の一区切り」ではなく「新たな門出を祝う」という前向きな気持ちでお祝いすることが大切だとされています。もしご本人が言葉のイメージを気にされるようなら、無理に「卒寿」という言葉にこだわらず、喜寿(77歳)や米寿(88歳)の延長線上の節目として柔軟にお祝いしてあげると良いでしょう。
その土地ならではの長寿祝いの風習にも目を向けてみましょう。例えば地域によっては長寿のお祝いに神社で祈祷を受ける、お寺で祝賀法要をする、といった宗教的なお祝いをすることもあります。また、米寿では稲穂や米俵を贈る地域、白寿(99歳)では白装束を身につける地域など、各長寿祝いごとに特色ある風習が伝わる地方もあります。卒寿に特化した地域行事はそれほど多くありませんが、地元の敬老会などで表彰してもらえる場合もあります。念のため土地の古老や親戚に聞いてみて、昔からのしきたりがないか確認しておくと安心です。「知らずに終わって後から『本当は○○する風習があったのに』と気付いた」ということがないよう、事前にリサーチしておきましょう。
いずれにせよ、卒寿の祝い方に絶対的な決まりはありません。その家族や地域に合った方法でお祝いするのが一番です。大切なのは、ご本人に長生きしてくれていることへの感謝と尊敬の気持ちを伝えることです。形式にとらわれすぎず、皆が笑顔になれるやり方でお祝いしましょう。
友人と祝う卒寿のお祝いプラン
90歳という年齢になると、ご本人の同世代のご友人も高齢ですが、まだお元気で交流がある方もいらっしゃるでしょう。ここでは、友人同士で卒寿を祝うプランについて考えてみます。親しいご友人を招いての和やかなお祝いから、サプライズ演出、さらには友情の再会を兼ねた旅行計画まで、友人ならではのアイデアをご紹介します。
友人を招待してのホームパーティー
気心の知れた仲間内でゆっくりお祝いしたい場合は、友人を招いてのホームパーティーがおすすめです。ご本人の自宅に昔馴染みの友人を数人呼んで、お茶やお昼ご飯を共にしながらお祝いしましょう。自宅ならば他人行儀にならず、リラックスした雰囲気の中で思い出話に花を咲かせることができます。
ホームパーティーといっても堅苦しいものではなく、飾り付けも控えめで構いません。テーブルに季節の花を飾ったり、写真を何枚か置いておくだけでも十分です。皆で「90歳おめでとう」の乾杯をして、後はゆったり歓談しましょう。久しぶりに会う友人同士なら、話したいこともたくさんあるはずです。昔一緒に行った旅行のアルバムを広げたり、趣味の話をしたり、自由に楽しんでもらいましょう。
もし友人グループ側がお祝いを計画してくれる場合は、家族のお祝いの予定と調整してもらうと良いです。卒寿祝いは家族が主催するのが一般的ですが、友人が集まって祝うこともあります。その場合、家族のお祝いの日程を優先して避け、別日程で開いてもらうようお願いしましょう。例えば「ご家族とは週末にお祝いされるそうなので、私たちは前日の金曜日に集まりましょう」といった具合です。こうすることで、ご本人も気兼ねなく両方の会を楽しめますし、周囲も準備に専念できます。
思い出の写真・エピソード集でサプライズ
友人ならではのお祝いとして、思い出の写真やエピソード集でサプライズ演出をするのも素敵です。長い人生の中で培われた友情の歴史を振り返り、ご本人にプレゼントしましょう。
具体的には、友人との若かりし頃の写真や、昔一緒に参加したイベントの集合写真などを集めてアルバムやスライドショーにまとめます。例えば学生時代や職場時代の懐かしい写真が出てくると、「懐かしいねぇ!」「こんなこともあったね」と当時の思い出が鮮明によみがえり、会話が弾むこと間違いありません。可能であれば、当時を知る他の仲間にも協力してもらい、一言メッセージや手紙を書いてもらうと良いでしょう。みんなからのメッセージを集めてエピソード集を作成し、「○○さん90歳おめでとう。そしてありがとう」といった寄せ書きに仕立てて渡せば、ご本人にとってかけがえのない宝物になります。
パーティーの中でサプライズ発表するのも効果的です。歓談が一段落したところで、「ここで○○さんの90年の歩みを振り返ってみましょう!」と宣言し、プロジェクターに映したスライドショーを上映します。写真とともに「〇年:△△さん(本人)と□□さん(友人)が出会う」「〇年:一緒に初海外旅行(ハワイにて)」などキャプションを付けると読み物としても楽しめます。映像が難しければ、昔語りの時間を設けても良いでしょう。一人ひとり順番に「私が思う○○さんの武勇伝」と題して思い出話を披露すれば、笑いあり涙ありの温かい時間になります。長寿を迎えた方の人柄や功績をみんなで称え、改めて尊敬と感謝の言葉を伝える機会にもなるでしょう。
友人との再会を兼ねた小旅行
卒寿を迎えるご本人にとって、「懐かしい友人との再会」は何ものにも代えがたい喜びです。そこで、友人との再会を兼ねた小旅行を計画するのもアイデアの一つです。例えば、昔の仲間数人で日帰り旅行に出かけたり、一泊二日で温泉に行くプランです。
ご本人と特に親しいご友人が遠方に住んでいる場合は、こちらから招待して再会の場を設けましょう。久しぶりに顔を合わせれば、一瞬で当時の関係に戻って話が尽きないはずです。できればご家族も付き添いとして同行し、移動のサポートや体調面の気配り役に回ると安心です。
旅の行き先は、みんなが楽しめる場所が良いでしょう。自然豊かな観光地や、ゆっくり話ができる温泉宿、あるいは共通の思い出の地などがおすすめです。例えば「学生時代によく訪れた○○温泉にみんなで行こう」「昔仲間と登った△△山のふもとの旅館でゆっくりしよう」といった具合です。現地で豪華なお祝いをしなくても、同じ時間を共有すること自体が最高のお祝いになります。
もし長距離の移動が難しければ、オンラインで同窓会的なお祝いをする手もあります。ビデオ通話で昔の友人たちと画面越しに会話し、「今度直接会いたいね」と約束するだけでも、ご本人にとっては大きな励みになるでしょう。
重要なのは、ご本人が「会いたい」「もう一度話したい」と思っている友人との時間を作ってあげることです。お祝いには一般的に親族が中心になりますが、本人が昔の友人に会いたいという希望があれば、その意向に従って招待するのが理想的です。卒寿をきっかけに友情を再確認し、これからも元気で過ごそうと励まし合えるような機会を設けられれば、心温まる卒寿祝いになるでしょう。
卒寿のプレゼントアイデア
卒寿のお祝いを語る上で忘れてはならないのがプレゼント選びです。90歳という人生の大先輩への贈り物ですから、健康状態や好みに合わせて、本当に喜んでもらえるものを選びたいものです。【プレゼント選びのポイント】は大きく3つあります。1つ目は実用性、2つ目は記念になる特別感、3つ目は思い出に残る心遣いです。それぞれのポイントに沿った具体的なアイデアを以下にまとめます。
実用的なプレゼント(健康グッズ・趣味関連の品)
まずは、日々の生活で役立つ実用的な贈り物です。卒寿を迎える方の健康を気遣った品や、日常生活を快適にするアイテムは定番ながら喜ばれます。例えば以下のようなものが考えられます。
健康グッズ: 血圧計や歩数計などの健康管理用品は、「これからも元気でいてね」という気持ちが伝わる贈り物です。操作が簡単で見やすいものを選ぶと良いでしょう。同様に、手軽に使えるマッサージ器や足温器、電気毛布なども体をいたわるプレゼントとして喜ばれます。
快適グッズ: 冬場に重宝するひざ掛け(ブランケット)やルームシューズ、上質なパジャマなど、毎日使える暖かなアイテムもおすすめです。肌触りの良い毛布やクッションなどは、ご高齢の方の部屋で活躍します。
趣味の品: ご本人の趣味嗜好に合わせた贈り物も喜ばれます。園芸が好きなら新しい軽量ガーデニングツールや珍しい鉢植え、読書が好きなら大きな文字で読みやすい本やルーペ付きの読書スタンド、音楽が好きなら簡単操作のラジオやお気に入りの歌手のCDセット、といった具合です。趣味を続けることは生きがいにも繋がりますので、その応援になる品物を選ぶと良いでしょう。
生活サポート家電: ボタン一つで操作できる電気ポット、音声操作のできる照明やテレビリモコン、大きな字で見やすい電話機など、高齢者向けに工夫された家電製品もプレゼント候補です。すでに持っているかどうかを事前に確認し、本当に必要なものを選ぶことが大切です。
実用的なプレゼントを選ぶ際は、ご本人の体調や生活スタイルをよく考慮しましょう。「固いものはもう食べられないかな?」「お花の水替えは大変ではないかな?」「どの程度外出しているのかな?」といった点をチェックし、それに合った品を選ぶことが重要です。例えば、歯が弱くなっている方に硬いおせんべいの詰め合わせは適しませんし、外出が難しい方に旅行カバンを贈っても使い道がありません。逆に、寒がりの方には保温効果の高い肌着やひざ掛けが喜ばれるでしょうし、よく散歩に行く方には歩数計や帽子などが喜ばれるでしょう。カタログギフトを贈って本人に選んでもらうのも一案です。そうすれば「選ぶ楽しみ」と「届いた品を使う楽しみ」の二度嬉しい贈り物になります。
記念品としての贈り物(名前入り・手作りアイテム)
次に、卒寿の記念となる特別なギフトです。世界に一つだけのオリジナルな贈り物や、名入れの記念品などは長寿祝いにふさわしい特別感があります。
名入れギフト: お名前や「祝 卒寿」などの文字を入れた記念品は人気です。例として、名前やメッセージを彫刻した置物(ガラスのオブジェや木彫りの置物)、焼酎サーバーや茶碗・お箸などの日用品に名入れしたもの、写真立てに日付と名前を彫ったものなどがあります。実用性と記念性を兼ね備えた名入れギフトは、見るたびにお祝いの日を思い出せるので喜ばれます。
>オーダーメイド品: オリジナルの詩を入れた名前詩(ネームポエム)や、似顔絵入りの色紙、家族全員の名前を寄せ書きした額縁などもユニークです。特に寄せ書きは、その場で家族や親族から一言ずつメッセージを書いてもらい、一枚の色紙や布製の寄せ書きボードに仕上げると感動的な贈り物になります。「いつもありがとう」「これからも長生きしてね」など、一人ひとりの気持ちがこもった言葉は何度読み返しても嬉しいものです。
手作りの贈り物: 家族の手作りアイテムも心温まるプレゼントです。例えば、娘さんやお嫁さんの手作りの毛糸のベストや膝掛け、孫から贈る手描きの絵や手紙などはプライスレスな贈り物です。とくに曾孫(ひまご)からの「だいすき」の一言が書かれた絵や手紙などは、額に入れて飾りたくなるほどの宝物になるでしょう。また、家族写真をコラージュしたフォトフレームをDIYするのもおすすめです。思い出の写真とともに「祝90歳」「いつまでも元気で」といったタイトルや名前をデコレーションすれば、世界に一つの記念品が完成します。
記念の装飾品: 卒寿祝いの席で使える紫のちゃんちゃんこセット(ちゃんちゃんこ、帽子、座布団のセット)も記念品の一つです。昔ながらのスタイルですが、記念撮影にはぴったりですし、式典的なお祝いには雰囲気を盛り上げてくれます。最近では普段使いもできるようなおしゃれなベストタイプのちゃんちゃんこも売られていますので、贈り物として検討してもよいでしょう。
こうした記念品系のプレゼントは、どれも**「特別な思い」を形にしたもの**です。当店だけの一点もの、家族の手作り、名入れによるオンリーワン──いずれも受け取った方に特別な感動を与えてくれるはずです。卒寿という節目の日付や名前が入った品は、その後もずっと飾って楽しめる記念になります。
思い出を形に残すプレゼント(フォトアルバム・ビデオレター)
三つ目のポイントは、思い出を形に残すギフトです。90年の人生には数えきれないほどの思い出があります。それらを振り返り、改めて感謝や敬意を伝えるようなプレゼントは、心に響く贈り物になるでしょう。
フォトアルバム・フォトブック: 家族や親しい人との写真を集めたアルバムは定番ながらとても喜ばれます。特に、子供や孫、ひ孫など家族全員で撮った写真をまとめたアルバムは格別です。昔の写真と最近の写真を織り交ぜて、「こんなにたくさんの家族ができましたよ」と一冊にすれば、長寿の歩みを実感してもらえるでしょう。最近はデジタルフォトブックのサービスも充実しており、おしゃれな製本で記念冊子を作ることもできます。さらに、孫からのメッセージカードを添えたり、「○○家一同より」と最後のページに直筆メッセージを入れたりすると特別感が増します。ページをめくるたびに家族の愛情を感じられるアルバムは、何度でも見返したくなる宝物になるはずです。
デジタルフォトフレーム: 写真を見るのが好きな方には、デジタルフォトフレームもおすすめです。あらかじめ家族写真や昔の写真データをたくさん入れて渡せば、スライドショーで手軽に写真鑑賞を楽しんでもらえます。操作が簡単なものを選び、「電源を入れるだけで見られるよ」と説明してあげれば、機械が苦手な高齢の方でも安心です。次々映し出される写真を見ながら「あの時はこうだったね」と会話が広がり、離れて暮らす家族を身近に感じてもらえるでしょう。
ビデオレター: 最近増えているのが、家族や友人からのメッセージ動画を集めたビデオレターです。スマートフォンで撮影した「○○おじいちゃん、いつもありがとう!卒寿おめでとう!」といった短い動画を集めて編集し、一つの映像作品にまとめます。当日サプライズで上映したり、DVDに焼いてプレゼントしたりすると感動的です。普段なかなか面と向かって言えない感謝の言葉や、遠くに住む家族からの愛情たっぷりのメッセージは、何度見ても心に響く贈り物になるでしょう。「ビデオメッセージなんて照れくさい…」という場合は、音声だけの録音メッセージを集めてBGM的に流す方法もあります。ご本人の好きな曲と組み合わせて編集すれば、世界に一つだけのオリジナル歌謡ショー(?)のような演出も可能です。
お誕生日新聞: ユニークな思い出ギフトとして近年人気なのが、「お誕生日新聞」です。これは、ご本人が生まれた日の新聞を復刻印刷してプレゼントするサービスです。その日の世の中のニュースや出来事を紙面で振り返ることで、「こんなこともあったね」と懐かしい思い出話に花を咲かせることができます。例えば1935年生まれの方であれば昭和10年前後の新聞が該当しますが、紙面には当時の世相や広告がそのまま載っており、「昔は映画館が○円だったんだよ」などと世代を超えて盛り上がれるアイテムです。長い歴史を生き抜いてきた卒寿の方には、当時を知る貴重な資料でもあり、しみじみと時代の移り変わりを感じてもらえるでしょう。
これら思い出系のプレゼントは、形あるモノというより「心のこもった体験」を贈るものと言えます。アルバムにせよビデオにせよ、作成する過程で色々と準備は必要ですが、その努力以上に受け取ったときの感動は大きいです。「自分のためにこんなに準備してくれたんだ」と伝わるだけで、ご本人にとって最高の贈り物になるでしょう。
卒寿のお祝いを成功させるポイント
最後に、卒寿のお祝いを成功させるためのポイントをまとめます。計画段階から当日まで、いくつか気をつけるだけで、お祝いは格段にスムーズに、そして温かなものになります。
健康状態を考慮した無理のない計画
何よりも優先すべきは、ご本人の健康状態への配慮です。90歳のお祝いとはいえ、まだまだ元気とはいえ、人によって体調や体力は様々です。お祝いの時期や場所、プログラムを決める際は「無理のない予定」を心がけましょう。例えば、真夏の暑い盛りや真冬の厳寒期に移動を伴うイベントは避ける、というのも大切な配慮です。気候の良い春や秋、あるいは冷暖房の効いた室内で過ごせる日程を選ぶと安心です。
当日の進行も、長時間にわたる立て続けのイベントは避け、ゆったりとしたスケジュールにします。開会から閉会まで何時間もかかるようなお祝い会は、高齢の方には負担になる恐れがあります。途中で適度に休憩を入れたり、席を移動しなくて済むよう配慮したりしましょう。椅子席の場合はクッションやひざ掛けを用意して長時間座っていても疲れにくい工夫をします。畳の場合も、ずっと正座では厳しいので自由に姿勢を変えられる雰囲気にしておきます。「ちょっと横になる」ことだってできるのが自宅での開催の良いところです。無理せず途中で休めるよう、周囲が気を配りましょう。
移動がある場合は、安全第一で計画します。車椅子や杖が必要なら事前に準備し、段差の少ないバリアフリーの会場を選ぶようにします。遠出の場合は看護師の同行や旅行保険の加入も検討しましょう。何かあったときにすぐ対応できるよう、かかりつけ医や緊急連絡先も手元に控えておくと安心です。
本人の希望を尊重する
卒寿のお祝いを計画する上で最も大切なのは、ご本人(主役)の気持ちを第一に考えることです。周囲は「盛大にお祝いしてあげたい!」と張り切ってしまいがちですが、当の本人があまり乗り気でない場合もあります。長寿祝いに対して否定的、照れくさい、あるいは縁起を担いであえてしないという考えの方もいらっしゃいます。実際「自分の長寿祝いなんて大げさにしなくていいよ」と遠慮されるお年寄りも少なくありません。
そのような場合は、無理に大きな会を開かなくても大丈夫です。例えば「じゃあ家族だけでご飯を食べましょう」と切り替えて、普段通りの食事に少しお祝いの品を添える程度に留めても良いのです。大切なのは形式ではなく「これからも元気でいてね」という気持ちを伝えることです。たとえ内輪だけのささやかな集まりでも、心からの言葉や笑顔があれば十分にお祝いになります。本人の性格や希望に沿ったやり方でお祝いすることが一番喜ばれるでしょう。
逆に、「みんなに会いたい」「旅行に行きたい」といった本人の希望が明確にある場合は、それをできるだけ叶えてあげるのも親孝行です。例えば「田舎にいる弟にも会いたいなぁ」と言っているなら、その弟さんをお祝いに招待する手配をしたり、「温泉に行きたい」という希望があるなら近場で良いので温泉宿を予約してあげたりすると、ご本人の満足度は大きく上がるはずです。サプライズで叶えてあげるのも良いですが、健康面の準備もあるので事前によく話を聞いて計画に反映させましょう。
誰を招くか、お祝いの内容はどうするかといった点も、できる限り本人の希望に合わせることが大切です。「あの人には会いたくない」なんて人はいないと思いますが(笑)、もし何かしら意向があれば尊重します。また、派手な演出が苦手な方に無理にカラオケや余興を押し付ける必要もありません。当日の主役が心から笑顔で過ごせるよう、本人ファーストの姿勢で準備を進めましょう。
お祝いの予算と準備のコツ
最後に、予算管理と準備の進め方についてです。お祝い事というとつい奮発したくなりますが、無理のない範囲で行うことが大前提です。特に高額すぎる贈り物や過度に豪華なパーティーは、受け取る側に気を遣わせてしまう可能性があります。ご本人との関係性や現在の状況を考慮し、適切な相場感で贈り物やプランを選ぶようにしましょう。
卒寿祝いのプレゼントの金額相場は、一般的に家族・親族なら1万円〜3万円程度、友人・知人なら5千円〜1万円程度が目安とされています。ただし、これはあくまで平均的な例で、関係性や地域の習慣によって異なる場合もあります。たとえば地域によっては「長寿祝いは品物ではなくお金を包む習慣」があったり、逆に「お金はかえって失礼」という考えがあったりします。周囲の親戚とも相談しながら、皆が負担に感じない範囲で予算を決めると良いでしょう。
準備に関しては、早め早めの計画が成功の秘訣です。特に会場予約や旅行手配、招待客への連絡などは時間に余裕をもって行いましょう。人気のレストラン個室や旅館は早く埋まってしまうこともありますし、遠方の親戚のスケジュール調整にも時間がかかるかもしれません。少なくとも1〜2ヶ月前には主要な事項を決め始めるのが理想です。日取りを決める際は、関係者全員で候補日を出し合ってから絞ると決まりやすいです。「この日しかダメ」と決め打ちするより、「A日かB日でどうですか?」と投げかけたほうが回答を得やすいものです。
また、役割分担も大切です。一人で全部準備しようとすると大変ですし、漏れが出る可能性もあります。家族や親戚で協力して、「会場手配係」「料理注文係」「プレゼント係」「アルバム作成係」などタスクを分担しましょう。例えばデジタルに強い人にスライドショー作成を任せ、料理好きな人にケータリングメニュー選びをお願いし、といった具合に得意分野を活かすとスムーズです。複数人で出し合って贈るアイデア同様、みんなで少しずつ手間を出し合って準備すれば、誰か一人に大きな負担がかかることもありません。
さらに、当日の段取りも事前にシミュレーションしておくと安心です。開始時間や食事のタイミング、スピーチや余興の順番、ケーキ入刀の有無など、ざっくりと流れを決めておきます。もちろん当日は予定通りにいかないこともありますが、想定しておけば柔軟に対応できます。写真やビデオを撮るなら誰が担当するか、車椅子を押す役は誰か、といった細かい部分も決めておくと良いでしょう。サプライズ演出を仕込む場合は、本人に気付かれないようリハーサルや打ち合わせを綿密に行います。例えばビデオメッセージを流すタイミングや、サプライズゲストの登場タイミングなど、家族内で共有しておきましょう。
まとめ
最後になりますが、卒寿はご本人にとっても家族にとっても大変めでたい人生の節目です。伝統的な風習を踏まえつつも、今の時代に合った形で無理なく楽しくお祝いすることが何より大切です。90年という長い年月を共に過ごしてくれたお父さん・お母さん、おじいちゃん・おばあちゃんに感謝し、これからの健康と幸せを心から願って、笑顔あふれる卒寿のお祝いにしてくださいね。家族みんなでお祝いすれば、きっと心に残る温かな一日になることでしょう。お誕生日おめでとうございます!