- 板羽 貴代
- お祝いギフト工房 店長
名前入りプレゼント専門店「お祝いギフト工房」の店長です。 2002年からギフトの世界に携わっています。 これまで9万人以上の方のお祝いのお手伝いをさせていただきました。 喜ばれるお祝いに関してはどうぞお任せください。 悩まれたらお気軽にご相談ください！ 050-3566-4118 LINEで問い合わせ
77歳の誕生日は「喜寿（きじゅ）」と呼ばれ、人生の大きな節目として特別にお祝いするのが日本の伝統です。なぜ「喜寿」という字を使うかというと、漢字の「喜」を草書体で書いた「㐂」が「七十七」と読めることに由来しています。還暦（60歳）や古希（70歳）と並ぶ長寿祝いの一つで、室町時代に日本で生まれた風習とも言われます。かつては権力者や富裕層だけの特別な儀式でしたが、現在では家族や親しい人が集まる身近なお祝いとして定着しています。そんな喜寿の伝統的なお祝い方法と、最近増えている現代風の祝い方について具体的に紹介します。
伝統的な喜寿祝いの方法
まずは昔から伝わる喜寿祝いの風習です。長寿のお祝いと言えば、やはり定番のスタイルがあります。
紫のちゃんちゃんこを贈る・着てもらう: 喜寿といえばテーマカラーは紫。還暦で赤いちゃんちゃんこを着る習慣にならい、77歳では紫色のちゃんちゃんこ（袖なし羽織）や頭巾を贈り、主役に着てもらう風習があります。各長寿祝いごとにテーマカラーがあり、喜寿では気品や尊厳を表す紫色が敬意を込めた色とされています。伝統的なお祝いでは、主役が紫のちゃんちゃんこ姿で座布団に座り、扇子を持って家族と記念撮影をするのが定番です。紫のちゃんちゃんこセット（ちゃんちゃんこ＆頭巾）を用意し、集まった家族みんなで写真に収めれば良い思い出になるでしょう。ただし最近では「ちゃんちゃんこを着るのは恥ずかしい」という方もおり、無理強いはせず本人の希望を尊重することも大切です。どうしても着用に抵抗がある場合は、代わりに紫をあしらった洋服や小物を贈ったり、部屋の飾り付けに紫のアイテムを取り入れたりして、さりげなく長寿祝いのテーマカラーを演出するとよいでしょう。
家族での食事会: 家族親族が集まって食事会を開くのも、伝統的かつ最も喜ばれるお祝い方法です。誕生日当日や近い週末に、子供や孫たちが集まり、主役を囲んでにぎやかな会食を催します。昔は格式張った儀式の要素もありましたが、現在ではアットホームな雰囲気でお祝いするのが主流です。ご自宅で手料理でも、ホテル・料亭で会食でも構いません。主役の好きな料理や縁起の良いお祝い膳を用意し、皆で「おめでとう！」と乾杯しましょう。お祝いの席では、これまでの感謝や長寿を祝う言葉を直接伝えたり、プレゼントを手渡したりします。特に思い出に残る演出として、家族からのメッセージや手紙を渡すのもおすすめです。「家族で食事会を開く」「感謝の手紙を渡す」といった思い出作りができるお祝いは、主役にとって何より嬉しいプレゼントになります。にぎやかな食事を楽しみながら、昔話に花を咲かせて楽しいひとときを過ごすこと自体が、喜寿のお祝いとして最高の贈り物と言えるでしょう。
現代風！喜寿祝いの最近のトレンド
近年はライフスタイルの変化に伴い、喜寿の祝い方も多様になってきました。伝統にとらわれすぎず、本人にとって一番喜ばしい形でお祝いしたいという考えから、現代ならではのユニークな祝い方も人気を集めています。ここでは最近のトレンド例を紹介します。
旅行やお出かけをプレゼント: モノより思い出を重視する傾向から、旅行をプレゼントするケースが増えています。77歳ともなると日用品は一通り持っていて物欲があまりない方も多いため、生涯の思い出に残る体験を贈るのです。例えば、夫婦で行ける温泉旅行や家族みんなでの観光旅行を計画して招待するのは喜ばれます。景色の良い場所へドライブや、高級レストランでのディナーをご馳走するといったお出かけプランも素敵ですね。大切なのは主役の体調に配慮すること。遠出が負担にならないよう行き先や日程を考え、ご本人の希望も聞きながら無理のない旅程を立てましょう。思い出に残る体験を一緒にすることで、家族にとってもかけがえのない記念日になります。
オンラインでのお祝い: 離れて暮らす家族が集まりにくい場合や、ご時世的に直接集まるのが難しい場合は、オンラインでお祝いする方法もあります。ビデオ通話（ZoomやSkypeなど）を使えば、遠方に住む子供や孫とも画面越しに顔を合わせてお祝いできます。事前にオンライン宴会の時間を決めておき、主役にはパソコンやタブレット越しに参加してもらいましょう。みんなで「ハッピーバースデー」を歌ったり、順番にお祝いメッセージを伝えたり、写真スライドショーを共有したりと演出次第で対面に負けない温かい会になります。リアルタイムでなくても、孫たちからのビデオメッセージを集めて上映するのも感動的です。オンラインならではの利点を活かし、離れていても気持ちは一つにお祝いできるのが現代ならではですね。主役にとっても新鮮な体験になり、きっと喜んでもらえるでしょう。
心に残るサプライズ演出: 現代の喜寿祝いでは、趣向を凝らしたサプライズもトレンドのひとつです。例えば、これまでの人生を振り返る記念品を用意するアイデアがあります。主役が生まれた日の新聞を取り寄せてプレゼントするのはユニークで感動的だと人気です。その当時の新聞記事や広告を眺めながら思い出話に花が咲き、「こんな出来事があった年に生まれたんだよ」と話題が広がります。また、昔のアルバム写真を集めて一冊のメモリアルブックを作成したり、親しい人たちから77年分の「おめでとうメッセージ」を集めて色紙や動画にまとめたりするのも心温まる演出でしょう。さらに、主役の趣味や好みを取り入れたお祝いも喜ばれます。例えば音楽好きなお祖父さんにはコンサートに連れて行く、ガーデニング好きなお祖母さんには記念の植樹イベントを企画するなど、その人らしさを尊重したお祝いは特別感があります。型にはまらず、「こんなことをしてあげたい」という家族の創意工夫でオリジナリティあふれる演出をするのが最近の傾向です。サプライズの内容は何であれ、主役への感謝と敬愛の気持ちが伝わるものであればきっと心に残る喜寿祝いになるでしょう。
まとめ
喜寿のお祝いには伝統的なスタイルと現代的なアレンジ、どちらもそれぞれの良さがあります。大切なのは形式にとらわれすぎず、主役である77歳の方が心から喜んでくれる方法でお祝いすることです。紫のちゃんちゃんこや家族団欒の食事会といった温かみのある風習を大事にしつつ、旅行やオンライン参加など今の時代らしい工夫も取り入れてみましょう。長寿を迎えたおじいちゃん、おばあちゃんへの感謝の気持ちを込めてお祝いすれば、きっとご本人にとっても家族にとっても忘れられない一日になるはずです。心のこもった喜寿祝いで、かけがえのない思い出を作ってくださいね。
