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喜寿とは何歳?名前の由来と意味を知って正しくお祝いしよう

この記事を書いた人
板羽 貴代
お祝いギフト工房 店長

名前入りプレゼント専門店「お祝いギフト工房」の店長です。 2002年からギフトの世界に携わっています。 これまで9万人以上の方のお祝いのお手伝いをさせていただきました。 喜ばれるお祝いに関してはどうぞお任せください。 悩まれたらお気軽にご相談ください! 050-3566-4118 LINEで問い合わせ

喜寿(きじゅ)とは、77歳を迎える方の長寿祝いのことです。長寿祝いには還暦(60歳)、古希(70歳)などさまざまな節目がありますが、喜寿はその中でも特におめでたい年齢とされています。この記事では、喜寿が何歳にあたるのかといった基本から、名前の由来や昔と今の祝い方の違い、日本の長寿祝いの中での喜寿の位置づけ、そして家族で正しく喜寿をお祝いするポイントまで、詳しく解説します。大切な方の喜寿を控えている方は、ぜひ参考にして心のこもったお祝いを準備しましょう。

喜寿とは何歳?数え年と満年齢の違い

喜寿とは、満年齢で77歳(数え年で78歳)になる年のお祝いを指します。もともとは数え年77歳で祝う習わしでしたが、現代では満年齢77歳でお祝いするケースが増えています。数え年とは生まれた時を1歳とし毎年正月に年を取る伝統的な年齢の数え方で、満年齢とは誕生日ごとに年を重ねる現在一般的な数え方です。従来の風習にならうと喜寿は「数え77歳=満年齢76歳」で祝うことになりますが、必ずしも数え年で祝う必要はありません。法律上も昭和以降は満年齢が公式な年齢となり、現在ではほとんどの長寿祝いは満年齢で行われています。

実際の例を挙げると、例えば1947年生まれの方は2024年に満77歳となり、この年に喜寿祝いを行うと分かりやすいでしょう。一方、1948年生まれ(2024年に満76歳)の方は数え年では77歳になるため、その年のうちに喜寿のお祝いをしても構いません。昔からの習わしや地域の風習を重んじる場合は数え年77歳で祝い、そうでなければ満年齢77歳でお祝いしても問題ありません。要は、「その年に77歳になる」というタイミングを逃さず、お祝いすることが大切です。

喜寿の名前の由来 – 漢字「喜」と「七十七」の関係

なぜ77歳のお祝いを「喜寿」と呼ぶのでしょうか?その由来は漢字の「喜」という字にあります。「喜」を草書体で書くと「㐂」という字形になり、分解すると「七・十・七」と読めることから、77歳を「喜寿」と呼ぶようになったのです。つまり、「喜」という字が七十七を表すことにちなみ、77歳の長寿祝いにこの名が付けられました。このため喜寿は別名「喜の字の祝い」とも言われ、文字通り“喜の字”にあやかったお祝いです。

また、「七」という数字は日本では縁起の良いラッキーセブンとされることから、7が二つ重なる77歳は一層おめでたい年齢とされています。漢字の由来と数字の縁起が重なり、「喜寿」は喜びに満ちた長寿のお祝いという意味合いを持つようになりました。なお「喜」という字自体が「嬉しい」「めでたい」という意味を持つため、77歳を迎えられることへの喜びを表現するのにふさわしい名称と言えるでしょう。

昔の喜寿祝いの風習と現在の祝い方

昔ながらの喜寿祝いの風習

喜寿祝いには古くからの風習も数多く伝わっています。伝統的には、親族が集まって自宅でお祝いの食事会を開くのが定番でした​。お祝いの席では赤飯や鯛、おめでたい料理を囲み、穏やかな雰囲気の中で77歳を迎えた本人の健康と長寿を祈るのが昔からのスタイルです​。還暦祝いで赤いちゃんちゃんこを贈る習慣は有名ですが、喜寿でも伝統にならって紫色のちゃんちゃんこ(袖なし羽織)や頭巾、扇子、座布団などを用意し、主役に着てもらってお祝いする慣習があります​。還暦の赤いちゃんちゃんこと同様に、紫のちゃんちゃんこを身につけて記念写真を撮るご家庭もあり、それが喜寿祝いの良い思い出となりました​。

また、昔は誕生日その日に祝う習慣はあまり一般的でなく、代わりにお正月やお盆など親族が集まりやすい時期に長寿のお祝いを行うことが多かったようです。お盆や正月なら遠方の親戚も帰省して集まりやすいため、数え年で77歳になる年の正月・盆に喜寿祝いをするというケースも見られました​。このように、昔の喜寿祝いは家族・親族が一堂に会し、自宅でお祝い膳を囲むというのが一般的で、形式ばった儀式よりも身内で賑やかに長寿を祝うことに重きがおかれてきたのです。

なお、ちゃんちゃんこを着る風習について補足すると、もともとは還暦で「赤ちゃんに戻る」意味を込めて赤いちゃんちゃんこを着せる習慣が生まれました​。この還暦祝いの風習が派生して、その後の喜寿など他の長寿祝いでも節目ごとのテーマカラーのちゃんちゃんこを着るスタイルが定着したと言われています。各長寿祝いごとに色が異なり、古希や喜寿は高貴な紫、傘寿や米寿は黄金色系、卒寿は白か紫、白寿は白といった具合にテーマカラーが決まっています。主役にそれぞれの色のちゃんちゃんこや頭巾を身につけてもらい、座布団に座って扇子を持つという姿が古き良き長寿祝いの定番でした​。

現在の一般的な喜寿の祝い方

現代の喜寿祝いは、昔ながらの伝統を踏まえつつも、各家庭の事情や主役の希望に合わせて多様なスタイルで行われています。基本的には「家族や親族が集まってお祝いする」という点は同じですが、お祝いの場所や演出はより自由になりました。

例えば、喜寿を機に家族旅行をプレゼントするケースも増えています。温泉旅館やホテルに招待し、ゆったり過ごしながら77歳の記念をお祝いするのは特別な思い出になります。実際に「母の喜寿祝いで箱根の旅館に家族で行き、宿から記念品をいただいた」という体験談もあるほどで、旅行先でも喜寿のお祝いが厚遇されることがあります。旅行を計画する際は、喜寿を迎える方の体調に配慮し、移動の負担が少ない近場を選ぶなど工夫すると良いでしょう​。

また、レストランやホテルで食事会を開くのも現代ならではのスタイルです。自宅では準備が大変という場合、個室のある料亭やホテルの宴会場・レストランを予約し、家族でコース料理やお祝い膳を楽しむ形でお祝いします。実際に「祖父の喜寿祝いで家族全員が集まり、料亭で食事会をして大好きなウイスキーを贈った」という例もありますし​、お店に頼んでデザートプレートにお祝いメッセージを書いてもらったり、写真撮影のサービスを受けたりといったサプライズ演出を用意する人もいるようです​。

さらに近年では、オンラインで喜寿をお祝いする方法も活用されています。遠方に住んでいて集まれない家族がいる場合や、コロナ禍・体調の問題で対面のお祝いが難しい場合には、当日にビデオ通話(ZoomやSkypeなど)で画面越しに「おめでとう」を伝えることもできます。事前にプレゼントを郵送し、当日電話やオンラインでメッセージを伝えるという形でも、気持ちがしっかり伝われば心のこもった喜寿祝いになります。

このように、現代の喜寿祝いは形式にとらわれず、主役が一番喜ぶ方法でお祝いするのが主流です。ちゃんちゃんこに関しても、必ずしも着るわけではなく主役や家族の考え方で決めて良いとされています。記念写真のために「せっかくだから着てみようか」となる場合もあれば、恥ずかしがって嫌がる場合には無理に着せない、といった柔軟さでOKです。大切なのは形よりも77歳を迎えた方への敬意と感謝の気持ちです。昔の風習も取り入れつつ、現在ならではの工夫で主役にとって居心地の良いお祝いにしてあげることが、喜寿祝いを成功させる秘訣と言えるでしょう。

日本における長寿祝いの歴史と喜寿の位置づけ

日本には古くから長寿を祝う文化があり、特定の年齢に達した際に「〇〇寿」と称してお祝いする伝統があります。主な長寿祝いを年齢順に挙げると、還暦(かんれき)=61歳(満60歳)、古希(こき)=70歳、喜寿(きじゅ)=77歳、傘寿(さんじゅ)=80歳、米寿(べいじゅ)=88歳、卒寿(そつじゅ)=90歳、白寿(はくじゅ)=99歳、百寿(ひゃくじゅ)=100歳…と続きます。いずれも人生の節目となるおめでたい年齢であり、今日では百寿を超えて108歳の茶寿、111歳の皇寿、112歳の珍寿、120歳の大還暦などといった呼び方も存在します(さすがに非常に稀なケースですが)。

これら長寿祝いのうち、還暦や古希は中国由来の思想に基づくものです。還暦は干支(えと)や暦が一巡する60年目に「暦が戻る=赤ちゃんに帰る」という意味で祝うもので、奈良・平安時代には日本にも伝わっていました。また古希は唐代の詩人・杜甫の「人生七十古来稀なり(人が70年生きることは古来まれである)」という漢詩にちなむもので、中国で尊ばれた思想が日本でも受け入れられたものです。

それに対して喜寿(77歳)以降の長寿祝いは日本独自に発祥した習慣です。喜寿のほか、傘寿(80歳)や米寿(88歳)も同じく日本発祥で、室町時代末期に生まれ、江戸時代以降に広まったとされています。喜寿が始まった具体的な時期は室町の後期と言われ、還暦・古希より後に出来た比較的新しい風習ですが、それだけ日本人の長寿への憧れと敬意が強かったことの表れでしょう。

江戸時代の国学者・大国隆正は、自身の77歳の祝いに際し「ななそぢに七つあまれる喜びはあらたなる御世にあへるなりけり」という和歌を詠んでいます。これは「七十路(ななそぢ=70代)にさらに7年生きられた喜びは、新たな御世(みよ)、つまり新天皇の治世に巡り会えたようなものだ」という意味で、77歳まで生きることがいかに珍しく嬉しいことかを表現したものです。当時は平均寿命が50歳前後と短く、77歳まで長生きできるのは極めて稀だったため、このように特別な喜びとして歌に詠まれたのでしょう。

現代における喜寿の位置づけは、昔と少し変化しています。平均寿命が延びた現在では、60代や70代はまだまだ元気で当たり前という感覚が一般的です。実際「還暦や古希の年齢は昔では長寿だったが、今では当たり前の年齢となっている」とも言われ​、喜寿(77歳)からが本当の長寿祝いと考える向きもあります。とはいえ、家族にとっては60歳も70歳も大切な節目であることに変わりありません。ただ77歳という喜寿は、戦後間もない頃までの平均寿命(男女とも70歳前後)を超える年齢であり、「長生きしてくれて本当にめでたい」という気持ちが一層強く込められるお祝いと言えるでしょう。

喜寿は還暦・古希に続く第三の長寿祝いであり、日本生まれの風習として定着しました。他の長寿祝い(傘寿・米寿など)と比べても語呂の良さや由来の面白さから認知度が高く、現在では喜寿祝いを盛大に行うご家庭も多いようです。人生100年時代と言われるようになった今、77歳はまだ道半ばかもしれません。しかし「喜」の字に託された喜びを分かち合い、これまでの健勝を労い、これからの健康長寿を祈る喜寿祝いは、いつの時代でも家族にとってかけがえのない大切なイベントです。

喜寿を正しくお祝いする方法と家族の役割

喜寿のお祝いは、家族が一丸となって主役を盛大に祝い、日頃の感謝を伝える絶好の機会です。基本的に喜寿祝いは身内で行うものですから、「誰が主催するべきか」という決まりは厳密にはありません。しかし一般的には、お祝いを受ける方の子ども(息子・娘)が中心となって準備・主催するケースがほとんどです。子ども世代に兄弟姉妹がいる場合は、長男や長女が音頭を取り、兄弟全員やその配偶者・孫たちも一緒に計画に加わって親の喜寿をお祝いするのが一般的です​。親からすれば、自分の子どもたちが「77歳まで元気でいてくれてありがとう」という感謝の気持ちを込めて祝ってくれること自体が何よりの贈り物になるでしょう​。

お孫さんたちも是非お祝いに参加しましょう。孫の顔を見るだけでも嬉しいというおじいちゃん・おばあちゃんは多いものですし、孫から「おめでとう」とお祝いしてもらえることは喜寿を迎える方にとって格別の喜びです。まだ小さい孫であれば元気に駆け回る姿を見せるだけで場が和みますし、学生や社会人の孫でなかなか普段会えない場合は、この機会に顔を見せてあげると何よりのプレゼントになるでしょう​。

では具体的に、喜寿祝いをどのように進めればよいか、正しくお祝いするためのポイントをまとめます。

日程の調整と案内: 家族や親族ができるだけ集まりやすい日を選びましょう。理想は77歳の誕生日当日ですが、難しければ週末や連休、お盆・正月・敬老の日などを利用しても構いません​。早めに日程を連絡し、皆の予定を押さえておくことが大切です。喪中の場合などはお祝い事を控え、落ち着いてから改めて開く配慮も必要です。

主役に負担をかけない準備: 会の準備や進行は子ども世代が担当し、主役(喜寿を迎える方)にはできるだけ負担をかけないようにします。会場設営や料理の手配、招待客への連絡などは家族が分担しましょう。自宅で行う場合は掃除や料理を手伝い、外食の場合は送り迎えをサポートするなど、細かな気遣いを。

お祝いの席を設ける: 当日はみんなで食卓を囲んでお祝いするのが基本です。自宅で開くならお赤飯や鯛の塩焼きなど縁起の良い料理を用意し​、テーブルを華やかに飾りましょう。外食の場合でも、個室を予約して周りに気兼ねなく談笑できるようにしたり、お祝い用の料理(メッセージ付きデザートプレートやホールケーキなど)を用意すると特別感が高まります。

テーマカラーの演出: 喜寿のテーマカラーであるを上手に取り入れて、長寿祝いらしい演出をしましょう。伝統にならって紫のちゃんちゃんこや頭巾を用意し、主役が嫌がらなければ着てもらって記念撮影するのも良い記念になります。最近は紫のちゃんちゃんこセットも通販などで手に入ります。必ずしも衣装を着なくても、紫を基調にした花束(リンドウなど)や飾り付けで会場を彩るだけでも雰囲気が出ます。プレゼントも紫色の小物や衣服、紫ラッピングのものなどを選ぶと「長寿を意識したギフト」として喜ばれるでしょう。

感謝とお祝いの言葉を伝える: 当日は食事の前後に、家族から主役へお祝いのスピーチやメッセージを伝える時間を作りましょう。代表して子どもから「これからも元気でいてください」「今までありがとう」といった挨拶を述べたり、孫たちからの手紙や色紙を渡したりするのも良い演出です。恥ずかしがり屋の家族でも、この日ばかりは日頃の感謝の気持ちを言葉にしてみてください。温かい言葉は何よりもの贈り物になり、主役の心にも深く刻まれるはずです。

心のこもったプレゼント: 長寿祝いには記念に残るプレゼントを用意する家族も多いです。定番は名入れの記念品や似顔絵、アルバムなど世界に一つだけの贈り物ですが、もちろん本人が喜ぶ物であれば何でも構いません。趣味に関連した品や、日常で使える上質なアイテムも人気です。ただし縁起の悪い贈り物は避けるのがマナー。​

例えば日本茶(お茶を濁す/お別れを連想)、櫛(「苦」「死」の語呂を連想)、刃物(縁を切るイメージ)、白いハンカチ(亡くなった人の顔にかける布を連想)などは、昔から長寿祝いには不向きと言われてきました​。もっとも最近ではあまり気にしない方も多く、本人が欲しがっている物であれば問題ないとの意見もあります。要は主役が笑顔になれるプレゼントを選ぶことが一番大切です。

主役の体調と希望を最優先に: 正しいお祝いの仕方とは、何より主役にとって無理なく楽しい形で行うことです。高齢になれば体調も日によって違いますから、当日はあまり長時間になり過ぎないよう配慮しましょう。移動が大変であれば自宅開催にする、みんなが集まれないならオンラインで顔を見せるなど​、状況に応じて柔軟に工夫してください。形式にこだわりすぎず、「おめでとう」「ありがとう」の気持ちがきちんと伝われば、それが何よりの喜寿祝いです。

以上のように準備を進めれば、きっと心温まる喜寿祝いになることでしょう。77歳という節目を迎える喜びを家族みんなで共有し、主役のこれまでの歩みに感謝するとともに、これからの健康長寿を祈る—そんな時間を持つことが「正しい」喜寿のお祝いと言えます。

最後に、喜寿のお祝いは一生に一度の大切なイベントです。知識を持って準備することで余裕が生まれ、当日も安心して楽しむことができます。昔からの由来や意味を知ってお祝いすれば、主役の方も自分の喜寿がどれほど意義深いものか改めて感じ、より一層喜んでくれるでしょう。ぜひ心を込めて喜寿のお祝いをし、かけがえのない思い出を作ってください。ご家族のあたたかいお祝いが、77歳を迎える方にとって最高のエールとなりますように。